「自分に向いている仕事ってなんだろう?」と思って手に取ってみた本の第二弾。
“科学的な”というタイトルにあるワードに惹かれて読んでみました。
この本は、「自分に適していると感じられる仕事を選択できるようになるには」ということについて書かれています。
著者は、
“就職と転職の失敗は、およそ7割が『視野狭窄』によって引き起こされる。
この『視野狭窄』はどんな優秀な人間にも起きる”
と警告しています。
そこで、人生の満足度が長期的な視点で最大化することを目的として、
就職や転職の際に選択を間違って後悔しないように、
仕事選びで陥りがちな幻想を “7つの大罪” として示しています。
ここには、自分も「つい真っ先に考えてしまうな」と感じた項目がいくつもあった。
たとえば、「好きを仕事にする」、「給料の多さで選ぶ」など。
これらの項目は
「短期的には満足度は向上するかもしれないけど、長期的には満足度には何の関係もありませんよ。ヘタをすれば逆に不幸になってしまうかもしれませんよ」
と警告してくれています。
その上で、仕事人生を幸せに導くために必要な要素として、「仕事の幸福度を決める“7つの徳目”」を示してくれています。
それは、
- 自由
- 達成
- 焦点
- 明確
- 多様
- 仲間
- 貢献
です。
率直に「これらって実際にその仕事や職場を体感するしかないのでは?」という疑念は抱いたけど、7つの徳目の詳細内容やチェックポイントについても書かれていたので、
「自分にもこれらの内容当てはまりそうか?納得できそうか?」を考えながら読むことができました。
その結果、
「どんな仕事をしていても、メンタルに悪影響を及ぼしてくるのはこれら“7つの徳目”に関連したものが発端になっていることが多い気がするな」
という風に思い、内容に納得できた気がします。
それから、先ほどの「実際にその仕事や職場を体感するしかないのでは?」という疑念に対して、
少しでも失敗を回避できる可能性を高めるために、仕事における「悪」を示してくれています。
主に転職などで次の職場を選択する自由があるときに重要になってくるポイントだと思いますが、「現在の仕事の環境はどうか?」についての確認はすることができるなと思いました。
最後には、「やりがいを再構築する」という内容で、
「ヒエラルキー分析」や「仕事満足度尺度」を使って「今の職場にいていいのか?」という疑念に対して、どうすべきなのかを確認する手法について書かれています。
これらは転職するしないにかかわらず、いつでも今現在の仕事について確認することができると思うので、定期的にやっていこうと思います。
「あなたに適した仕事はこういう種類のものです」といった形で示しているような内容なのかな?と勝手に予想して読み始めましたが、そうではありませんでした。
この本を読んで、仕事を選ぶ際に確認すべき観点について知ることができました。
今は転職をするつもりないためバリバリ使うということはないですが、今の仕事についての確認項目もあったので、それはチェックしてみるつもりをしています。
ちなみに…
「7つの徳目」のうちの焦点の紹介のパートで、人間のパーソナリティを「攻撃型」と「防御型」の2タイプに分ける性格テストをやってみたところ、自分は防御型でした。
今の仕事は技術者にあたり、これは“防御型に適した職業”として書かれていた。どうやらこの性格テストでは適した職業に就けているらしい。
印象に残った箇所
“ネガティブはポジティブより600%強い”
“ネガティブな経験はポジティブな経験よりも心に残りやすく、頭から取り除くのが困難になってしまう”
ネガティブなことが頭に残って不快な思いをするのは性格的なものが大きな原因かと思っていたけど、そういうわけでもないのかと知りました。
人類の祖先が生き延びるために必要だったことで、遺伝子的に脈々と引き継がれてきたものの類であるような気はするけど、それでもネガティブなことが頭に残るのはツラいな…。
"無計画のまま享楽的に生きるのではなく、かといって適職の幻を追い続けるのでもなく、目の前の選択肢についてしっかりと考えたら、あとは人生の流れに身を任せる。これがキャリア選択における「人事を尽くして天命を待つ」の正しい姿です。"
どれだけ準備しても結局最後は「縁」とかそういうものに依存する部分はあると思っているので、この部分の “あとは人生の流れに身を任せる” というところが「その通りだな」と思いました。
何もせずに身を任せていても、自分の考えがないために幸福度が上がらず時間が過ぎていくだけになってしまいそうなので。
さいごに
この本を読んで「人生の幸福度を最大化するために、仕事選びの際にどういう項目を重視すれば良いのか」を知ることができました。
今はサラリーマンで雇用されてる立場ですが、そのときそのときの職場環境や自分の満足度の確認はやっていきたいと思います。